PML:目 的 

この会社の目的は、知識を「計算機モデル」を用いて表現することにより、新しいディ ジタル情報メディアを実現するための基礎技術を提供することです。この構想全体は 非常に遠大で、広い意味での電子出版にも深くかかわっています。

具体的には手初めとして、活動を「形」に関する知識に集中する予定です。つまり、 物の形や動きを計算機を使って表現する人達を支援することを当面の目標としていま す。

物体の外観を表したり、その動きを予測したりすることはディジタルコンピュータの 古くからの主要な応用分野の一角を占めています。1970年代から航空機や船舶、 自動車、高層建築物、プラントなどの工業製品の設計を支援するシステムが次第に実 用化され、今となってはコンピュータを使わなければそれらの設計が進められないほ どに効果を発揮してきました。そして、利用が進むとともに新たな課題も多く出され ています。

また、計算機の演算や表示の能力が向上するにつれて、形状処理技術は工業製品の設 計や製造などから、印刷/提示物のデザイン、あるいはゲームや鑑賞目的の表現にも 広く利用されるようになりました。さらに、物事の関係や様々な数値データの持つ意 味を直観的に理解するためにそれらの情報を図形やグラフに置き換えて見せたいといっ た要求も増えています。

計算機で形状や図形を扱う機会はこれからも増え続けるでしょう。専門家はより自由 かつ精密な表現、非専門家はより簡単で快適な操作環境を求めています。ソフトウエ アの供給者はこれに応えなければなりませんが、形状処理の研究は現在も日に日に進 歩を続けており、その成果を十分に吟味した上で収得することは一朝一夕にはできま せん。個々のアプリケーションシステムの開発に費やせる時間には限りがあります。 物の形や動きを扱う様々なアプリケーションを効率良く構築するためには、形状処理 技術もOSやその他のシステムライブラリと同様に、信頼が高くポータブルなコンポー ネントパッケージとして用意されている必要があります。

精密形状処理研究所は、世の中のソフトウエアの開発者及び利用者に、最新の形状処 理技術をその効率的な利用環境とともに提供して行きます。

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